セラミドの見分け方|同じ「セラミド」でも中身は別物です

あおいこんにちは、化粧品製造販売会社の品質管理に勤めているあおいです。

朝、洗顔したあとに肌がつっぱる。夕方になると頬がかさついている。
そろそろ化粧水を変えようかな、と思う時期がありますよね。

そこで「乾燥 化粧水」と調べてみると、ある言葉に何度も出会いました。

それが、「セラミド」です。

「セラミド配合」「ヒト型セラミド」「セラミド5種配合」。
どの商品にも書いてあって、どれも良さそうに見える。
でもセラミドが何をするものなのかは、どこにも書かれていません。

しかも、800円のものもあれば、8,000円のものもある。
どちらにも同じように「セラミド配合」と書いてあります。

この差は何なんだろう、と思ったことはないでしょうか。

私も最初は、セラミドの量の違いかと思っていました。安いほうは少ししか入っていなくて、高いほうはたっぷり入っているのだろう、と。

でも成分表を見比べてみたら、そういう話ではありませんでした。
そもそも入っている「セラミド」が別のものだったんです。

見分けるのは難しくありません。成分表に書かれた名前の形を見れば、どの種類のセラミドが入っているのかが分かります。

目次

そもそもセラミドとは

セラミドとは、肌のいちばん外側にあるすきまを埋めている油分のことです。

そう言われても、いまいちぴんと来ないと思うので、肌の表面がどうなっているかから見ていきます。

私たちの肌は、いちばん外側に角質層という薄い層があります。
厚さは0.02mmほど。ラップ1枚くらいで、これが外の世界と体の内側を隔てています。

この角質層は、平たくなった角質が何層にも積み重なってできています。
角質というのは、役目を終えて外側に押し出されてきたもので、いずれ垢として落ちていきます。
レンガを何段も積んだ塀を思い浮かべてもらうと近いです。

ただ、レンガを積んだだけでは、すきまだらけで風も水も通ってしまいます。
そこですきまを埋めるものが要ります。塀ならセメント、肌ならこれがセラミドです。

つまり肌の表面は、角質とセラミドが交互に重なった、ミルフィーユのような構造になっています。

すきまが埋まっていれば、内側の水分は逃げず、外からの刺激も入りません。
乾燥やかさつきが起きるのは、セラミドが減ってすきまが空いた状態です。ラップに小さな穴がたくさん開いた状態、と言えば近いかもしれません。

肌の表面の構造と、セラミドが減るとどうなるか 肌のいちばん外側にある角質層は、平たい角質が何層にも重なり、そのすきまをセラミドが埋めている。セラミドが減るとすきまが空き、内側の水分が逃げて外からの刺激が入りやすくなる。 セラミドが足りている肌 外の世界(空気・ほこり) 角質層(厚さ0.02mm) 体の内側(水分がある) すきまが埋まっている 水分は逃げず、刺激も入らない うるおいが保たれる セラミドが減った肌 水分が逃げる 刺激 角質層(厚さ0.02mm) 体の内側(水分が減っていく) すきまが空いている 水分が逃げ、刺激が入りやすい 乾燥・かさつき 角質 セラミド(すきまを埋める)
肌のいちばん外側にある「角質層」の断面です。角質とセラミドが交互に重なっています

セラミドが減るいちばんの理由は、加齢です。
年齢とともに減っていくと言われています。

そこに洗いすぎが重なります。
セラミドは油なので、洗浄力の強いもので洗うと一緒に落ちてしまう。
落ちた分をまた作るには時間がかかるので、減るのが早まります。

肌はセラミドを作り続けています。ただ年齢とともに作る量が減っていくので、
足りない分を外から足す。それが、セラミド入りの化粧品を使うという考え方です。

これはヒアルロン酸やコラーゲンなどでも同じです。

ヒアルロン酸やコラーゲンは、肌の表面で水を抱える成分。
セラミドは、角質のすきまを埋めて、水が逃げないようにする成分です。

どちらも「保湿」成分なのですが、肌での役割が違います。

「セラミド配合」でも中身は3種類

同じ「セラミド配合」でも、実際に入っているものは大きく3つに分かれます。

1. ヒト型セラミド

人の肌にあるセラミドと同じ形に作ったものです。酵母を使って作られます。
ヒト型セラミドは形が人のものと同じなので肌になじみやすく、少しの量でも働きます。
ただ、ヒト型セラミドは作るのにお金がかかるので、商品も高くなりがちです。
とはいえ1,000円台のものもあるので、値段だけでは見分けられません。

2. 疑似セラミド

「疑似」は「似せた」という意味です。セラミドではないけれど、似た働きをするように作った成分のこと。
疑似セラミドは安く大量に作れるので、ドラッグストアの商品によく使われています。

3. 植物性セラミド

こんにゃく、米ぬか、小麦から取り出したものです。
ただ、売り場で見かけることはそれほど多くありません。実際に並んでいる商品のほとんどは、上の2つのどちらかです。
「こんにゃくセラミド」のように書かれた商品を見つけたら、この種類だと思ってください。

「セラミド配合」という表示は、この3つのどれでも書けてしまいます。
値段の差は、入っているセラミドの種類から来ていることが多いです。

成分表での見分け方

パッケージに書かれている「セラミド配合」では区別がつかないので、裏の全成分表示を見てみます。

ヒト型は「セラミド」のうしろに文字が付く

いちばん分かりやすい目印です。

セラミドNP、セラミドAP、セラミドEOP、セラミドNG、セラミド2、セラミド3

「セラミド」のうしろにアルファベットか数字が付いていれば、ヒト型セラミドです。
NPやAPは種類を区別するための名前で、覚える必要はありません。うしろに何か付いているかどうか、それだけ見れば分かります。

以前は「セラミド2」「セラミド3」と数字で書かれていました。今は「セラミドNP」のような書き方に変わっていますが、同じものです。

疑似セラミドは「セラミド」という言葉が出てこない

これがいちばん見つけにくいところです。

ヘキサデシロキシPGヒドロキシエチルヘキサデカナミド、セチルPGヒドロキシエチルパルミタミド

長い名前ですが、覚える必要はありません。見るのは1点だけです。
「セラミド」という文字が入っていない。それが疑似セラミドの目印です。

パッケージには大きく「セラミド配合」と書いてあるのに、成分表にはセラミドという言葉が出てこない。これが起きるのは、この種類だからです。

疑似セラミドが悪いという話ではありません。安定していて安く作れるので、毎日たっぷり使いたい人には向いています。ただ自分がどれを買っているかは知っておいたほうがいいと思っています。

植物性は、原料の名前が付く

数は多くありませんが、こういう書き方のものもあります。

コメヌカスフィンゴ糖脂質、コンニャク根エキス

何から取ったかが名前に残るのが特徴です。「コメヌカ」「コンニャク」と書いてあれば植物性だと思ってください。

セラミド化粧品の弱点

1. 量が書かれていない

全成分表示に配合量は載りません。
成分表は配合量の多い順に並ぶので、セラミドが後ろのほうにあれば少ないと分かります。ただ、それ以上のことは分かりません。

「ヒト型セラミド配合」とうたっていても、最後のほうに1つ書いてあるだけ、ということもあります。

2. 値段が高い

ヒト型セラミドは、原料そのものが高価です。
毎日ぜいたくに使いたい人には向きません。顔だけ、乾燥する時期だけ、といった使い方をする人も多いと聞きます。

3. 効き方に個人差がある

もともと肌にあるものなので、足りている人が足しても変化を感じにくいことがあります。
乾燥が気になる時期だけ使う、という人が多いのはそのためです。

「セラミドは効果がない」と言われるのはなぜか

セラミドについて調べていると、「効果がない」「塗っても意味がない」という言葉をよく見かけました。
実際に使ってみて、何も変わらなかった人がいるということなのかなと思いました。

その理由として、考えられるものが3つあります。

1. どれだけ入っているか分からない

さきほどの弱点と同じで、成分表に配合量は書かれていません。
ごく少量でも「セラミド配合」と書けるので、名前があるかどうかだけでは判断できないんですよね。

2. 化粧品が働くのは角質層まで

化粧品が対象にしているのは角質層まで。それより奥に何かをするものは、化粧品ではなく医薬品になります。
角質のすきまを埋める、という以上のことは起きません。ここを大きく期待すると、物足りなく感じます。

3. 乾燥の原因が、セラミド不足とは限らない

洗浄力の強いもので毎日洗っている。エアコンの風が直接当たっている。タオルでごしごしこすっている。
原因が別のところにあると、セラミドを足しても変わりません。

「合わない」と感じたときも、セラミドが原因とは限りません。
同じ商品には、アルコールや香料や防腐剤も一緒に入っています。
合わなかった商品があるなら、その成分表をもう一度見てみてください。別のものに引っかかっているかもしれません。

セラミドを補っているのが、その他の保湿成分

セラミドだけで化粧品を作ることはできません。成分表を見ると、以下のような成分がたいてい一緒に入っています。

グリセリン

役割:水を抱えこむ成分です。ほとんどの化粧水に入っています。
いいところ:安くて安定していて、多くの人に合います。
気になるところ:湿度が低いと、逆に肌から水を奪うという指摘もあります。とはいえ通常の配合量では問題にならないとされています。

ヒアルロン酸Na

役割:こちらも水を抱える成分です。粒が大きいので、肌の表面にとどまります。
いいところ:塗った時のしっとり感が出ます。
気になるところ:表面にとどまるだけなので、すきまを埋めるセラミドとは働く場所が違います。

BG(1,3-ブチレングリコール)

役割:うるおいを保つほか、他の成分を水に溶かす役目もあります。
いいところ:中身が傷むのを防ぐ働きもあるので、防腐剤を減らせます。
気になるところ:人によっては刺激に感じることがあります。

——ただセラミドが入っていればいい、という話ではないんですよね。
組み合わせで成り立っているので、セラミドだけを見て選ぶと、思っていたものと違うことがあります。

1回あたり、いくらか

毎日使うものなので、ここも見ておくと選びやすくなります。

化粧水は1回に約3ml、朝晩で6ml。150mlのボトルなら25日分です。

価格(150ml) 1日あたり
1,500円 約60円
3,000円 約120円
6,000円 約240円

ヒト型セラミドのものは3,000円以上が多く、1日120円ほど。
1か月で3,600円になるので、続けられるかどうかはここで決まります。

高いものを買って少しずつ使うより、続けられるものを十分な量使うほうが、結果的に乾燥しにくくなるのかなと個人的には思っています。

私が見ているのは、この3つ

1. 成分表に「セラミド」+記号があるか

セラミドNP、セラミドAPのように書かれていればヒト型です。
名前に「コメヌカ」「コンニャク」とあれば植物性、セラミドという言葉が出てこなければ疑似セラミドです。

2. セラミドが成分表のどのあたりにあるか

成分表は配合量の多い順に並ぶので、セラミドが後ろのほうにあれば少量です。
「セラミド配合」とだけ書かれていても、量までは分かりません。

3. 1日あたりいくらか

商品の内容量を、使う回数で割ります。
続けられない価格だと、途中でやめることになります。

そのうえで、私が選ぶとしたら

乾燥がひどくて集中的に手当てしたいなら、セラミドNPなどのヒト型が上のほうに来ているものを選びます。
ヒト型セラミドは量が少なめでも、なじみがいいぶん実感もしやすいです。

顔も体もたっぷり使いたいなら、疑似セラミドのものを。
安いから効かない、ということはありません。量を使えるほうが向く場面もあります。

この見方で楽天で探すと、けっこう絞られました。

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※本ページはプロモーションを含みます。

価格・在庫は取得時点のものです。

表の見方

商品名の「セラミド配合」だけでは、種類は分かりません。
気になったものがあれば商品ページを開いて、全成分表示に「セラミド」+記号があるかを見てみてください。

成分表にセラミドNPやセラミドAPと書かれていればヒト型、「セラミド」という言葉が出てこなければ疑似セラミドになります。

※製品が肌に合わないと感じた時は使用を中止して、気になる症状が続く時は皮膚科でご相談ください。

おわりに

「セラミド配合」と書いてあるかどうかより、成分表に書かれた名前の形を見る。
それと、セラミドが成分表のどのあたりにあるかを見る。まずはこの2つです。

私はこれが分かるようになってから、値段の差に納得できるようになりました。
高いものには高い理由があって、安いものには安い理由がある。どちらを選んでもいいのだと思えるようになったのが、いちばん大きかったです。

売り場で全部を調べる必要はありません。気になった商品をひとつ手に取って、裏を見てみてください。

パッケージに書かれる言葉は商品ごとに違いますが、成分表の書き方には決まりがあります。
そこさえ見られるようになれば、自分が欲しいセラミドの商品を選ぶことができるようになります。

次にセラミドの入ったものを選ぶときは、パッケージの言葉より先に、成分表を見るようにしてみてください。

成分は商品や製造時期によって変わることがあります。購入前に商品ページの表示をご確認ください。価格・在庫は取得時点のものです。使用感には個人差があります。

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