二酸化硫黄の干し柿・ドライフルーツ・ワインは危険？使用目的・含有量・一日摂取量を解説

二酸化硫黄は、干し柿、ドライフルーツ、ワインに使用される添加物で、色や風味を保ち、保存性を高めます。

そんな中で、二酸化硫黄に対して、健康リスクや安全性が気になる人も多いでしょう。

そこで本記事では、二酸化硫黄が使われている干し柿やドライフルーツ、ワインの危険性や使用目的、含有量、一日摂取量（ADI）を詳しく解説していきます。

危険性の真偽を科学的に検証し、安心して食品を楽しむための参考にしていただければと思います。

二酸化硫黄の使用目的とは？

二酸化硫黄の使用目的は、食品の品質を保ち、保存性を高めることです。食品添加物として、保存料、漂白剤、酸化防止剤の役割を果たし、ワイン、ドライフルーツ、果汁飲料などに使用されます。主な使用目的は以下の通りです。

まず、食品の色を鮮やかに保ち、変色を防ぎます。例えば、ドライフルーツ（レーズン、干し杏）では黄色やオレンジ色を維持し、視覚的魅力を高めます。次に、細菌、カビ、酵母の増殖を抑え、食品の腐敗を防ぎます。

ワインでは酸化を抑制し、風味や品質を安定させる使用目的があります。また、ボツリヌス菌などの食中毒菌の増殖を抑え、安全性を向上。消費期限を延ばし、食品ロスを削減する効果も期待されます。

二酸化硫黄の干し柿・ドライフルーツ・ワインは危険？

二酸化硫黄が使用されている干し柿、ドライフルーツ、ワインが危険かどうか気になる人も多いですよね。それでば以下で解説します。

前述のとおり、二酸化硫黄の役割は、干し柿やドライフルーツ（レーズン、干し杏）で変色を防ぎ、鮮やかな色を維持すること。ワインでは酸化を抑え、風味や品質を安定させます。

そこで、厚生労働省やJECFAは安全性を評価しており、ADI（体重1kgあたり0.7mg）を設定しています。ワイン（100-350mg/L）、ドライフルーツ（最大2,000mg/kg）、干し柿（500mg/kg以下）の使用量は微量で、通常の摂取では健康リスクは低いです。

体重60kgの人のADIは42mgで、ワイン1杯（150ml、約15-50mg）やドライフルーツ少量では超えません。

危険性として、喘息患者の5-10%が二酸化硫黄に過敏で、喘息発作や呼吸困難、頭痛が起きる可能性があります。発がん性は証拠がなく、一般人では問題ないとされています。干し柿やドライフルーツ、ワインは適量なら安全ですが、敏感な人は原材料表示の確認が必要です。

二酸化硫黄の安全性と一日摂取量

二酸化硫黄の安全性は、通常の食品添加量において高いとされており、一日の摂取量も厳格に管理されています。

安全性について、厚生労働省やJECFAは二酸化硫黄を安全と評価し、ADI（一日の摂取量、体重1kgあたり0.7mg）を設定しています。体重60kgの成人の場合、42mgまでが安全範囲です。

食品中の使用量は、ワインで100-350mg/L、ドライフルーツで最大2,000mg/kg、乾燥野菜で500mg/kg以下と定められ、通常の摂取（例：ワイン1杯150mlで15-50mg）ではこの範囲内です。体内で代謝され、尿で排出されます。

二酸化硫黄の干し柿・ドライフルーツ・ワインへの含有量

ここでは、干し柿、ドライフルーツ、ワインにおける二酸化硫黄の含有量について解説します。

体重60kgの場合、「干し柿7〜10個」「ドライフルーツ40-50g」「ワイン1-2杯」が目安で、ADI（42mg）内で安全となっています。バランス良く摂取し、原材料表示で含有量を確認しましょう。

まとめ

二酸化硫黄は干し柿、ドライフルーツ、ワインに使用され、色や風味を保ち、保存性を高める添加物です。

使用目的は変色防止と抗菌作用となります。二酸化硫黄の含有量は干し柿で500mg/kg以下、ドライフルーツで2,000mg/kg以下、ワインで350mg/L以下です。

一日摂取量（ADI）は体重1kgあたり0.7mgで、通常量（ワイン1杯15-50mg）では安全となっています。しかし、喘息患者はアレルギーに注意となっていますので、原材料確認でご自身にあった選択をする必要があるでしょう。