着色料は体に悪い？アレルギーや発がん性リスク・安全なものを解説

着色料は、清涼飲料水、菓子、加工肉などに色を付けて食欲をそそる食品添加物です。

そんな着色料には、天然（コチニール色素など）や合成（赤色40号など）があり、体に悪いのか、アレルギーや発がん性のリスクが気になる人も多いでしょう。

そこで本記事では、着色料の危険性、アレルギーや発がん性の真偽、安全な天然着色料（クチナシ、ベニ花など）を詳しく解説し、安心して摂取できるかを科学的に検証します。

着色料とは？【食品添加物の原材料・種類・効果】

着色料は、食品に色を付けて見た目を美しくし、食欲をそそる食品添加物です。自然な色合いや商品価値を高めるために、清涼飲料水、菓子、加工肉などに広く使用されます。

原材料は、天然と合成に分けられます。天然着色料は植物（例：ベニバナのベニ花色素、クチナシのクロシン）、虫（コチニールカイガラムシのカルミン酸）などから抽出。合成着色料（例：赤色40号）は化学合成で作られ、安定性が高いです。

種類には、赤（コチニール色素、赤色2号）、黄（クチナシ色素、ターメリック）、青（スピルリナ、青色1号）、緑（クロロフィル、緑色3号）などがあり、食品の目的に応じて選ばれます。天然着色料は「自然志向」、合成着色料は「安定性」で選択されます。

効果は、食品の視覚的魅力を高め、消費者の購買意欲を刺激すること。天然着色料は熱や光に強いもの（例：コチニール色素）や抗酸化作用（例：アントシアニン）を持つものもあり、品質保持にも寄与。合成着色料は色調の均一性やコスト効率が優れます。

着色料の危険性は？体に悪いのか・アレルギーリスクについて

着色料の危険性は、通常の食品添加量では一般的に低いとされていますが、特定の体質や過剰摂取に注意が必要です。

まず、着色料の危険性や体に悪いのかについて、着色料は天然（例：コチニール色素、クチナシ色素）と合成（例：赤色40号、青色1号）に分けられ、厚生労働省やJECFA（FAO/WHO合同食品添加物専門家会議）が安全性を評価し、ADI（1日許容摂取量）を設定しています。

例えば、コチニール色素はADIが体重1kgあたり5mg、合成着色料も同様に微量（0.01～0.5g/kg）で使用されます。体内で代謝・排出され、通常の摂取では健康リスクは低いです。

アレルギーリスクは主な危険性の一つです。天然着色料のコチニール色素（昆虫由来）は、甲殻類やダニにアレルギーのある人（約0.1～1%）で発疹、かゆみ、まれに呼吸困難を引き起こす可能性があります。合成着色料（例：タートラジン）も、敏感な人（0.01～0.1%）でアレルギー反応（蕁麻疹や喘息）を誘発することが報告されていますが、食品経由での発生率は低いです。

また、過剰摂取（ADIの数十倍）で消化器症状（下痢など）がまれに発生しますが、通常の食事では問題ありません。

結果として、着色料が体に悪いという懸念は、適量なら不要で、アレルギー体質の人は原材料表示を確認し、安心して摂取できます。

着色料に発がん性はある？

着色料の発がん性について、合成着色料の一部（例：赤色3号）が過去に動物実験で懸念されました。

動物実験でラットに赤色3号を高用量投与したところ、甲状腺ガンを発症するリスクを僅かに増加させたのです。しかし、ヒトでの疫学研究では関連が確認されておらず、FDA（アメリカ食品医薬品局）は、人間に危険を及ぼすという「科学的な証拠の裏付けはない」と判断しました。

そのため、IARC（国際がん研究機関）は、赤色3号を含め、現在使用されている着色料を発がん性物質に分類していません。

ただし、動物への発がん性が確認されたこともあり、アメリカでは2027年1月までに赤色3号の使用が禁止が決まりました。（※日本ではお菓子やかまぼこ、福神漬けに使われることもあり、現時点での規制はなし）

その他、天然着色料に関しても同様に発がん性の証拠はなく、適量使用なら安心とされています。

安全な着色料一覧

天然由来の安全なものは、合成着色料よりアレルギーリスクが低く、健康志向の消費者に人気を誇っています。

厚生労働省やJECFAが安全性を評価し、ADI（1日許容摂取量）を設定したものを中心に、虫由来を避けたリストを紹介します。使用量は微量（0.01～0.5g/kg）で、どれも健康リスクは低いです。

これらの安全なものは植物や藻類由来で、虫由来のコチニール色素を避けられます。

危険な着色料一覧

合成着色料の一部には発がん性やアレルギーの懸念があるため、危険とされるものがあります。以下は、主な危険な着色料の箇条書き一覧です。（※日本ではどれも使用されています）

これらの危険な着色料は合成が多いため、避けたい場合は天然着色料を選択すると安心です。

まとめ

着色料は清涼飲料水、菓子、加工肉に使用され、天然（コチニール、クチナシ）と合成（赤色40号など）に分けられます。

安全性は厚生労働省やJECFA（FAO/WHO合同食品添加物専門家会議）が評価しており、ADI（許容一日摂取量）内で健康リスクはほぼないとされています。

ただし、合成着色料の一部には発がん性やアレルギーの懸念があるため、気になる方や敏感な方は出来るだけ避けると安心でしょう。