ph調整剤の危険性は？体への影響・発がん性・安全性・食品一覧を解説

pH調整剤は、パン、飲料、チーズなどに使われる食品添加物で、酸性度やアルカリ性を調整し、品質や保存性を高めます。]

そんなpH調整剤について、体への影響や発がん性の懸念が気になる人も多いでしょう。

そこで本記事では、pH調整剤の危険性や発がん性の真偽、安全性、含まれる食品一覧を詳しく解説し、科学的な視点から安心して摂取できるかを検証します。

ph調整剤とは？【食品添加物の原材料・効果・使用目的】

pH調整剤は、食品の酸性度やアルカリ性を調整し、品質や保存性を高める食品添加物です。パン、飲料、チーズなどに使用され、風味や安定性を保ちます。

原材料は、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酢酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム（重曹）など、天然または合成の酸・アルカリ性化合物です。天然ではレモンやリンゴから抽出され、合成では化学反応で高純度に精製されます。

効果としては、食品のpHを最適化し、細菌やカビの増殖を抑えます。例えば、チーズでは乳酸菌の活動を調整し、風味を安定させる効果があります。また、色や食感を保ち、酸味や苦みを調整して口当たりを改善します。飲料では炭酸の安定性を高め、腐敗を防ぎます。

使用目的は、食品の安全性、品質、風味を向上させることです。清涼飲料水（ソーダ、ジュース）、パン、ケーキ、漬物、缶詰、ジャム、ヨーグルト、魚介加工品などに使用され、消費期限を延ばし、食品ロスを削減します。

ph調整剤の危険性は？体に悪いのか・体への影響について

pH調整剤の危険性は、通常の食品添加量ではほぼ無視できるとされていますが、特定の体質や過剰摂取に注意が必要です。

まず、pH調整剤の危険性や体に悪いのかについて、厚生労働省やJECFA（FAO/WHO合同食品添加物専門家会議）はこれらの安全性を評価し、多くにADI（1日許容摂取量）を設定していません。食品中の使用量（0.1～1g/kg）は微量で、体内で代謝・排出され、体への影響は通常最小限です。

例えば、クエン酸はエネルギー代謝に関与し、酢酸ナトリウムは酢酸とナトリウムに分解されます。

pH調整剤の危険性としては、過剰摂取（例：1日数g以上、通常の数十倍）で消化器症状（下痢、吐き気、腹痛）が報告される場合がありますが、食品からの摂取ではこのレベルに達しません。まれに、特定のpH調整剤（例：リン酸塩）で高用量時に腎臓への負担やカルシウム吸収阻害が指摘されますが、通常の食事では問題ないです。

アレルギー反応（発疹、0.1%未満）は非常にまれで、発がん性の証拠もありません。つまり、pH調整剤が体に悪いという懸念は、適量なら不要で、原材料表示を確認し、バランスの良い食事を心がければ安心です。

ph調整剤の発がん性について

pH調整剤の発がん性に関する懸念は、科学的証拠に基づくと現時点でほぼ存在しないとされています。

発がん性について、動物実験やヒトの疫学研究でpH調整剤ががんを引き起こす証拠は見つかっていません。IARC（国際がん研究機関）やNTP（米国国家毒性プログラム）でも発がん性物質に分類されていません。

まれなアレルギー反応や過剰摂取による消化器症状（下痢など）が報告されますが、発がん性とは無関係となっています。

ph調整剤の安全性とは？

pH調整剤の安全性は、通常の食品添加量において高いとされています。

主な成分（クエン酸、乳酸、酢酸ナトリウムなど）は、厚生労働省やJECFAにより安全と評価され、多くにADI（1日許容摂取量）は設定されていません。使用量（0.1～1g/kg）は微量で、体内で代謝・排出されます。

前述のとおり、発がん性の証拠はなく、まれなアレルギー反応（発疹、0.1%未満）を除き、安全性は確保されています。原材料表示を確認すれば安心です。

ph調整剤が使われている食品一覧

以下は一般的にpH調整剤が使われている食品一覧です。

ph調整剤はセブンイレブンなどのコンビニで多く使われてる？

pH調整剤は、セブンイレブンなどのコンビニで多く使われています。

その理由として、コンビニは商品は陳列時間が長く、常温や中温冷蔵で劣化しやすいためです。そのため、pH調整剤で変色や腐敗を防ぎ、美味しさを保ちます。

実際にセブンイレブンのおにぎりや弁当では、pH調整剤がご飯の硬化を防ぎ、鮮度を維持しています。例えば、「熟成旨味仕立て紀州南高梅おにぎり」などで使用されています。

その他、コンビニ全体で、おにぎり、弁当、パン、サンドイッチ、うどん、かまぼこ、乳製品、冷凍食品に多用されています。添加物の使用率はほぼ100%で、腸内細菌への影響が指摘されますが、微量（0.1～1g/kg）で厚生労働省は安全だと判断しています。

添加物まみれの商品は嫌だと思いますが、コンビニのビジネスモデル（24時間営業、長距離輸送）では、pH調整剤は必要不可欠と言えるでしょう。ただ、最近では無添加品も増えていますので、原材料表示をチェックする癖をつけると安心です。

まとめ

pH調整剤はパン、飲料、チーズ、漬物などに使用される添加物で、酸性度調整や保存性向上に役立ちます。

安全性は厚生労働省やJECFA（FAO/WHO合同食品添加物専門家会議）が評価しており、ADI（許容一日摂取量）設定なしで健康リスクほぼなしとしています。発がん性の証拠はなく、まれなアレルギー（発疹、0.1%未満）や過剰摂取での消化器症状が報告されますが、通常量では問題なしです。

食品例としてはドレッシング、ジャム、魚介加工品などがあり、適量なら体への影響はありませんが、気になる方や敏感な方は出来るだけ避けると安心でしょう。