炭酸マグネシウムの塩は体に悪い？食品添加物の用途・危険性・副作用・安全性を解説

炭酸マグネシウムは、塩やパン、チーズに使われる添加物で、固まり防止やpH調整、栄養強化に役立ちます。

そんな炭酸マグネシウムは、塩の滑らかさを保つ一方、体に悪いという懸念や副作用が気になる人も。

そこで本記事では、炭酸マグネシウムの危険性や副作用、用途、安全性を科学的に解説し、安心して摂取できるかを検証します。

炭酸マグネシウムとは？【食品添加物の原材料・効果・用途】

炭酸マグネシウムとは、食品のpH調整剤、膨張剤、栄養強化剤として使用される食品添加物で、白色の粉末または結晶です。食品の品質を向上させ、栄養価を高める役割を果たします。

原材料は、天然のマグネサイト（炭酸マグネシウム鉱石）を精製するか、硫酸マグネシウムと炭酸ナトリウムを化学反応させて合成されます。食品グレードの高純度品が使用され、体内でマグネシウムと炭酸イオンに分解されます。

効果としては、食品の酸性度を調整し、風味や食感を安定させます。膨張剤としてパンや菓子類で生地をふくらませ、軽い食感を生み出します。また、マグネシウムを補給し、栄養強化に貢献します。抗結着剤として、粉末食品の固まりを防ぎ、滑らかさを保つ効果もあります。

用途は幅広く、パン、ケーキ、ビスケット、クッキーなどのベーカリー製品、乳製品（チーズ、ヨーグルト）、清涼飲料水、栄養補助食品、キャンディー、塩、粉末調味料に使用されます。マグネシウムの補給や食感改善、保存性向上を目的に添加されます。

炭酸マグネシウムの塩は体に悪い？危険性・副作用について

炭酸マグネシウムは、主に塩では固まりを防ぎ、滑らかさを保ちますが、体に悪いのか、危険性や副作用が気になりますよね。

まず、炭酸マグネシウムの危険性としては、厚生労働省やJECFA（FAO/WHO合同食品添加物専門家会議）が安全と評価しており、ADI（1日許容摂取量）が設定されていません。食品中の使用量（数mg～数g/kg）は微量で、体内でマグネシウムと炭酸イオンに分解され、吸収または排出されます。

マグネシウムは骨や筋肉の健康に必要なミネラルで、通常の摂取では有益です。塩に添加される炭酸マグネシウムは特に微量（0.1～0.5%程度）で、体に悪い影響はほぼありません。

そして炭酸マグネシウムの副作用としては、極端な過剰摂取（1日数g以上、食品摂取の数十倍）で下痢、腹痛、吐き気が報告されていますが、塩や食品からの摂取ではこのレベルに達しません。まれにアレルギー反応（発疹など）が発生する場合がありますが、発生率は非常に低いです。

発がん性の証拠はなく、炭酸マグネシウムの添加物としての危険性は低いと言えるでしょう。原材料表示を確認し、バランスの良い食事を心がければ安心です。

炭酸マグネシウムの安全性とは？

炭酸マグネシウムの安全性は、通常の食品添加量において非常に高いとされています。

前述のとおり、厚生労働省やJECFA（FAO/WHO合同食品添加物専門家会議）は安全性を評価し、ADI（1日許容摂取量）を設定していません。

発がん性や重大な健康リスクの証拠はなく、まれなアレルギー反応（発疹など）を除き、安全性は確保されています。原材料表示を確認すれば、安心して摂取可能です。

炭酸マグネシウムが使われている食品一覧

以下は、炭酸マグネシウムが一般的に使われている食品一覧です。

まとめ

炭酸マグネシウムは塩やパン、チーズに使用される添加物で、固まり防止、pH調整、栄養強化に役立ちます。用途は食感や品質向上です。

安全性は厚生労働省やJECFA（FAO/WHO合同食品添加物専門家会議）が評価しており、ADI（1日許容摂取量）設定なしで危険性はほぼないとしています。

そして、炭酸マグネシウムの副作用は過剰摂取（数g以上）でまれに下痢やアレルギー反応が報告されますが、通常量で問題はありません。適量なら体に悪影響はなく、原材料確認で安心摂取可能と言えるでしょう。