タルクの食品添加物の危険性は？人体への影響・発がん性・安全性・使用基準・食品一覧を解説

タルクは、チューインガムや錠剤状食品、粉末調味料などに使われる食品添加物で、抗結着剤や賦形剤として固結防止や食感の均一性を保ちます。

そんなタルクですが、発がん性や人体への影響について気になる人も多いでしょう。

そこで本記事では、タルクの危険性や人体への影響、発がん性の真偽、安全性、使用基準、含まれる食品一覧を詳しく解説し、安心して摂取できるかを科学的に検証します。

タルクとは？【食品添加物の原材料・効果・用途】

タルクとは、含水珪酸マグネシウムを主成分とする天然鉱物で、食品添加物として抗結着剤や賦形剤として使用される白色の粉末です。食品の製造過程で必要不可欠な場合に限り添加され、固まりや分離を防ぎます。

原材料は、天然の滑石鉱石（カンラン岩や滑石片岩から産出）を精製したものです。主にインド、中国、オーストラリアなどで採掘され、粉砕・洗浄して高純度に加工されます。アスベスト混入の可能性が過去に懸念されましたが、食品用は厳格な検査で除去され、安全性が確保されています。

効果としては、食品の粒子を滑らかにし、湿気による固結を防ぐ抗結着作用があります。また、賦形剤として成分の均一性を保ち、食感や取り扱いやすさを向上させます。少量で効果を発揮し、食品の品質安定に寄与します。

用途は、製造過程で不可欠な場合に限られ、チューインガムや錠剤状食品でタルクのみ使用される場合の残存量は5.0%以下、その他の食品では0.50%以下です。厚生労働省の食品添加物公定書に基づき、酸性白土、カオリン、ベントナイトなどの類似物質と合算して管理されます。

タルクの危険性は？体に悪いのか・人体への影響について

タルクの危険性は、食品添加物としての通常使用量ではほぼ無視できるとされていますが、特定の懸念が存在します。

危険性について、タルクは厚生労働省やJECFA（FAO/WHO合同食品添加物専門家会議）により安全と評価されており、ADI（1日許容摂取量）は設定されていません。食品中の使用量は微量（チューインガムで5.0%以下、その他0.50%以下）で、体内で吸収されず、便として排出されます。

そして、タルクの人体への影響として、食品経由では健康リスクはほとんどありません。ただし、過去に天然タルクにアスベスト（発がん性物質）が混入する懸念が指摘されましたが、食品用タルクは厳格な精製と検査でアスベストが除去されており、発がん性の証拠は見つかっていません。

また、危険性として、粉末タルクの吸入による呼吸器刺激や、まれなアレルギー反応（発疹など、0.1%未満）が報告されていますが、食品摂取では発生率が非常に低いです。過剰摂取（まれなケース）で消化器症状（腹痛など）が起こる可能性はありますが、通常の食事では問題ありません。

そのため、タルクが体に悪いという懸念は、適量なら不要であり、原材料表示を確認すれば安心して摂取できます。

タルクの発がん性について

タルクの発がん性に関する懸念は、食品添加物としての通常使用量ではほぼ存在しないとされています。

発がん性について、過去に天然タルクにアスベスト（発がん性物質）が混入する可能性が指摘され、IARC（国際がん研究機関）は吸入時のアスベスト含有タルクを「グループ1（発がん性あり）」に分類します。しかし、食品用タルクは厳格な精製でアスベストが除去され、発がん性の証拠は見つかっていません。

ヒトの疫学研究でも食品経由のリスクは確認されていません。そのため、適量なら安心となっています。

タルクの安全性や使用基準は？

タルクの安全性は、食品添加物としての通常使用量において高いとされています。

前述のとおり、厚生労働省やJECFA（FAO/WHO合同食品添加物専門家会議）は安全性を評価しており、ADI（1日許容摂取量）を設定していません。食品中の使用量は微量のため、体内で吸収されず便として排出されます。

使用基準として、日本では食品衛生法に基づき、タルクは製造上不可欠な場合に限って使用され、チューインガムでは5.0%以下、その他の食品では0.50%以下と定められています。

現在ではアスベスト混入の懸念は厳格な精製で解消されており、まれなアレルギー反応（発疹など）を除き、安全性は確保されています。

タルクが使われている食品一覧

以下は、タルクが使われている可能性のある食品一覧です。（※タルクが使用されている具体的な食品一覧は、メーカー側の情報として公開されていません。）

まとめ

タルクはチューインガム、錠剤状食品、粉末調味料などに使用される添加物で、抗結着剤・賦形剤として機能しています。

安全性は厚生労働省やJECFA（FAO/WHO合同食品添加物専門家会議）が評価しており、ADI（許容一日摂取量）設定なしで危険性はほぼなしとされています。

発がん性は食品用では証拠なく、アスベスト混入も精製で除去。タルクの人体への影響はまれなアレルギー（発疹、0.1%未満）や高用量での消化器症状程度となっています。

使用基準はチューインガム5.0%以下、その他0.50%以下で、体内には吸収されず、便として排出されます。

一般的にはタルクは安全とされていますが、気になる方や敏感な方は出来るだけ避けると安心でしょう。