ステビアは人工甘味料ではない？糖尿病や血糖値への影響・腎臓に悪いのか・虫歯リスクを解説

ステビアは、南米原産のキク科植物から抽出される天然甘味料で、清涼飲料水やガムに使われる食品添加物です。

そんなステビアについて、果たして人工甘味料なのかや、糖尿病、血糖値、腎臓への影響、虫歯リスクが気になりますよね。

そこで本記事では、ステビアの特性、糖尿病や血糖値への影響、腎臓への安全性、虫歯リスクを科学的に解説し、安心して摂取できるかを検証します。

ステビアは人工甘味料ではない？原料・効能について

ステビアは、人工甘味料ではない天然由来の甘味料で、天然甘味料として食品に広く使用されます。砂糖の100～300倍の甘さを持ち、カロリーがほぼゼロの食品添加物で、清涼飲料水、ヨーグルト、ガムなどに使われます。

原料は、南米原産のキク科植物ステビア（Stevia rebaudiana）の葉から抽出されるステビオサイドやレバウディオサイドAなどの配糖体です。葉を乾燥・粉砕し、水やエタノールで抽出後、精製して高純度の食品グレード品を得ます。この天然甘味料は、化学合成を必要とせず、植物由来の安全な成分として知られています。

効能としては、砂糖に近い自然な甘味を提供しつつ、カロリーを大幅に削減する点が挙げられます。血糖値に影響を与えず、糖尿病患者やダイエット中の人に適しています。また、虫歯の原因にならない効能があり、口腔健康にも貢献。

熱や酸に比較的強く、食品の風味を損なわずに甘さを維持します。

厚生労働省やJECFA（FAO/WHO合同食品添加物専門家会議）は安全性を評価しており、ADI（許容一日摂取量：体重1kgあたり4mg、ステビオサイドとして）を設定。微量使用（0.01～0.5g/kg）で、まれなアレルギーを除き健康リスクは低いとされています。

原材料表示では、一般的に「ステビア」または「甘味料（ステビア）」などと記載されていますよ。

ステビアの糖尿病や血糖値への影響は？

ステビアは、血糖値に直接的な影響を与えないことが科学的に確認されています。主成分のステビオサイドやレバウディオサイドAは、体内でブドウ糖に分解されず、ほとんどが便や尿で排出されます。

このため、糖尿病患者が砂糖の代わりにステビアを使用しても、血糖値の上昇を抑え、インスリン分泌を刺激しません。研究では、ステビア摂取後に血糖値が安定し、糖尿病管理に有用であることが示されています。

また、カロリーがほぼゼロ（1gあたり0kcal）で、体重管理にも役立ち、糖尿病の合併症予防に寄与します。

ただし、一部研究では、過剰摂取（1日数g以上、通常の数十倍）で腸内細菌叢に影響し、消化器症状（下痢など）が起きる可能性が指摘されていますが、通常の食品使用量（0.01～0.5g/kg）では問題ありません。

糖尿病患者は、ステビアを適量使用することで血糖値管理をサポートでき、原材料表示を確認すれば安心です。

ステビアの腎臓への影響は？

ステビアの腎臓への影響について、通常の食品添加量（0.01～0.5g/kg）では腎臓病を含む健康リスクはほぼないとされています。

ステビアの主成分（ステビオサイド、レバウディオサイドA）は体内で一部代謝されますが、ほとんどが便や尿で排出され、腎臓に負担をかける証拠はありません。動物実験やヒトの研究でも、腎臓病や腎機能障害との関連は確認されていません。

腎臓病患者でも、血糖値に影響を与えないため、砂糖の代替として推奨される場合があります。ただし、前述のとおり、過剰摂取（1日数g以上）で消化器症状（下痢など）がまれに報告されますが、腎臓への直接的影響は低いです。

原材料表示を確認し、適量使用を心がけましょう。

ステビアに虫歯リスクはある？

ステビアの虫歯リスクについて、科学的にはステビアは虫歯の原因にならないとされています。

虫歯は、口腔内の細菌（主にミュータンス菌）が糖を分解して酸を生成し、歯のエナメル質を溶かすことで発生します。砂糖やブドウ糖は細菌のエサになりますが、ステビアの主成分（ステビオサイド、レバウディオサイドA）は非糖質で、細菌が代謝できない構造です。

そのため、ステビアを含む食品（例：シュガーレスガム、ダイエットソーダ）は虫歯リスクを増加させません。実際、ステビアを使用したガムは唾液分泌を促し、口腔内を中和することで虫歯予防に役立つとされています。

まとめ

ステビアは人工甘味料ではなく、植物由来の天然甘味料で、清涼飲料水、ヨーグルト、ガムに使用されています。

そんなステビアは血糖値に影響せず、糖尿病患者に適し、虫歯リスクもありません。腎臓への影響もなく、通常量（0.01～0.5g/kg）で安全とされています。

実際に、厚生労働省やJECFA（FAO/WHO合同食品添加物専門家会議）が安全性を評価しており、ADI（許容一日摂取量：4mg/kg体重）内で健康リスクほぼなしとしました。

ただし、副作用で過剰摂取による下痢（まれ、0.1%未満）があるので注意が必要です。

結果として、ステビアは適量なら問題なしとなっていますが、気になる方や敏感な方は出来るだけ避けると安心でしょう。