グルタミン酸ナトリウムの危険性は？体に悪いのか・発がん性・何に入ってるのか食品一覧を解説

グルタミン酸ナトリウム（MSG）は、インスタントラーメンやスナック菓子などに使われる食品添加物で、うま味を付与し風味を高めます。

そんなグルタミン酸ナトリウムですが、体に悪いのか、発がん性の懸念について気になる人も多いでしょう。

そこで本記事では、グルタミン酸ナトリウムの危険性や発がん性の真偽、何に入ってるのか食品一覧を詳しく解説し、科学的な視点から安心して摂取できるかを検証します。

グルタミン酸ナトリウムとは？【食品添加物の原材料・効果・使用目的】

グルタミン酸ナトリウムは、食品にうま味を付与する食品添加物で、調味料として広く使用される白色の結晶性粉末です。インスタントラーメンやスナック菓子などに欠かせません。

原材料は、トウモロコシやサトウキビなどのデンプンを発酵させて生成されるL-グルタミン酸に、水酸化ナトリウムを反応させて合成されます。天然には昆布やトマト、チーズに含まれるアミノ酸で、食品グレードの高純度品が使用されます。

効果としては、食品にうま味（第5の味覚）を加え、風味を豊かにします。塩味や酸味を強調し、少量で味のバランスを整える効果があります。例えば、スープやソースに深みを加え、食欲を増進。神経伝達物質として体内で機能し、エネルギー代謝にも関与します。

使用目的は、食品の味を向上させ、消費者の満足度を高めることです。インスタントラーメン、スナック菓子、調味料（醤油、味噌）、スープ、加工肉、冷凍食品、缶詰などに使用され、うま味を強化します。

グルタミン酸ナトリウムの危険性は？体に悪いのか・アレルギーリスクについて

グルタミン酸ナトリウムの危険性は、通常の食品添加量ではほぼ無視できるとされていますが、特定の体質や過剰摂取に注意が必要です。

まず、グルタミン酸ナトリウムが体に悪いのかと言いますと、厚生労働省やJECFA（FAO/WHO合同食品添加物専門家会議）は安全性を評価し、ADI（1日許容摂取量）を設定していません。食品中の使用量（0.1～1%）は微量で、体内でエネルギー代謝に関与し、排出されます。

そこで、グルタミン酸ナトリウムの危険性としては、1960年代に「中華料理店症候群」（頭痛、顔のほてり、しびれ）が関連づけられましたが、科学的証拠は不十分で、通常の摂取では問題ないとされています。

アレルギーリスクは主な懸念の一つです。敏感な人（約0.1～0.5%）で、グルタミン酸ナトリウムの摂取後に軽い頭痛、吐き気、発疹、喘息症状が報告されていますが、発生率は低く、因果関係は明確ではありません。過剰摂取（1日数g以上、通常の10倍以上）で消化器症状（下痢など）がまれに発生しますが、食品からの摂取ではこのレベルに達しません。

そのため、グルタミン酸ナトリウムが体に悪いという懸念は適量なら不要なのですが、アレルギー体質の人や敏感な方は原材料表示を確認して出来るだけ避けると安心でしょう。

原材料表示では「調味料（アミノ酸）」と表記されていますよ。

グルタミン酸ナトリウムに発がん性はある？

グルタミン酸ナトリウムの発がん性に関する懸念は、科学的証拠に基づくと現時点でほぼ存在しないとされています。

発がん性について、動物実験やヒトの疫学研究でグルタミン酸ナトリウムががんを引き起こす証拠は見つかっていません。IARC（国際がん研究機関）やNTP（米国国家毒性プログラム）でも発がん性物質に分類されていません。

過去に「中華料理店症候群」（頭痛など）との関連が議論されましたが、これは発がん性とは無関係となっています。

グルタミン酸ナトリウムの安全性や禁止国は？

グルタミン酸ナトリウム（MSG）の安全性は、通常の食品添加量において高いとされています。

前述のとおり、厚生労働省やJECFA（FAO/WHO合同食品添加物専門家会議）はグルタミン酸ナトリウムの安全性を評価し、ADI（1日許容摂取量）を設定していません。食品中の使用量（0.1～1%）は微量で、体内でエネルギー代謝に関与し、速やかに排出されます。発がん性の証拠はなく、まれな過敏反応（頭痛、0.1～0.5%）を除き、安全性は確保されています。

禁止国について、グルタミン酸ナトリウムは世界的に広く使用されており、特定の国で全面的に禁止されているという情報はありません。日本、米国、EU、オーストラリアなどで承認済みで、食品衛生法に基づき使用基準が定められています。

グルタミン酸ナトリウムが何に入ってるのか食品一覧

以下は、グルタミン酸ナトリウムが一般的に含まれる食品一覧です。

まとめ

グルタミン酸ナトリウム（MSG）はインスタントラーメン、スナック菓子、スープなどに使用される添加物で、うま味を付与します。

安全性は厚生労働省やJECFA（FAO/WHO合同食品添加物専門家会議）が評価しており、ADI（許容一日摂取量）設定なしで健康リスクはほぼなしとしています。

発がん性の証拠はなく、まれな過敏反応（頭痛、0.1～0.5%）が報告される程度です。

食品一覧の例としては調味料、加工肉、冷凍食品などがあり、適量なら体に悪影響はありませんが、気になる方や敏感な方は出来るだけ避けると安心でしょう。