メタリン酸ナトリウムの危険性や発がん性は?体に悪いのか・安全性・食品一覧を解説


メタリン酸ナトリウムは、加工食品に広く使われる食品添加物の一つで、品質の安定や食感の調整などに役立っています。

しかし、メタリン酸ナトリウムに対して「体に悪いのか」「発がん性の危険はないのか」といった危険性を心配する声も少なくありません。

この記事では、メタリン酸ナトリウムの基本情報から安全性や危険性、実際に使われている食品の一覧まで、わかりやすく解説します。

目次

メタリン酸ナトリウムとは?【食品添加物としての原料・効果・用途】

メタリン酸ナトリウムとは、リン酸とナトリウムを原料として合成される無機リン酸塩で、主に食品添加物として利用されています。白色の粉末状の物質で、水に溶けやすく、安定性が高いのが特徴です。食品業界では、保水性の向上や品質保持を目的として使用されることが多く、特に加工肉や水産加工品、乳製品などに広く使われています

メタリン酸ナトリウムの主な効果は、食品のpH(アルカリ性・酸性を示す数値)を安定させることによって、変色や腐敗の進行を抑える点にあります。また、金属イオンの働きを抑えるキレート作用があり、食品の風味や色調を守る目的にも使われています。このような機能により、食品の見た目や保存性を高める用途で重要な役割を果たしています

さらに、乳化剤や分散剤、結着剤としての役割もあり、ソーセージやハム、かまぼこなどの結着をよくし、食感の改善にも貢献します。食品以外にも、歯磨き粉や洗剤などにも応用されることがありますが、食品添加物としての用途が最も一般的です。

このように、メタリン酸ナトリウムは食品の品質を保つために多様な用途で活用されている食品添加物であり、現代の加工食品に欠かせない存在の一つといえます。

メタリン酸ナトリウムの危険性や発がん性は?体に悪いの?

メタリン酸ナトリウムにたいして、、その「危険性」や「体に悪いのでは?」という不安を抱く人もいます。現在、世界保健機関(WHO)や食品安全委員会などの評価により、メタリン酸ナトリウムは一定の摂取量であれば安全とされています。

ただし、過剰摂取には注意が必要です。特にリン酸塩類の一種であるメタリン酸ナトリウムは、摂りすぎると体内のカルシウムを排出しやすくなり、骨密度の低下や腎臓への負担につながる可能性があると指摘されています。慢性的に大量摂取した場合には、腎機能が弱い方や高齢者で悪影響が出るリスクもあります。

一方で、発がん性に関しては、現時点でメタリン酸ナトリウムそのものに明確な発がん性を示す科学的根拠は確認されていません。ただし、一部の研究では、リン酸塩の過剰摂取が大腸がんの発生率を高める可能性を示唆する報告もありますが、これも高用量での動物実験による結果であり、通常の食品摂取レベルとは異なります。

総じて、メタリン酸ナトリウムは適量であれば問題ないとされますが、食品表示を確認し、加工食品に偏った食生活を避けることが「体に悪い」影響を抑えるポイントです。リスクを過度に恐れる必要はありませんが、過剰摂取を避ける意識は大切です。

メタリン酸ナトリウムのアレルギーリスクは?

メタリン酸ナトリウムは、一般的に物質自体はアレルゲンではなく、アレルギーの原因になることは非常にまれです。そのため、多くの人にとっては安全に摂取できるとされています。

ただし、体質によってはメタリン酸ナトリウムに敏感に反応する人もおり、まれに皮膚のかゆみや発疹、消化器系の不調といったアレルギーに似た症状が報告されることがあります。これは、添加物そのものというよりも、食品に含まれる他の成分との相互作用や、もともとの体質による影響が関係していると考えられています。

また、リン酸塩類は長期的に過剰摂取すると腎臓機能に負担をかける可能性があり、アレルギーとは異なるものの、体調への影響を引き起こす要因にもなり得ます。そのため、アレルギー体質の方や腎疾患のある方は、メタリン酸ナトリウムを含む加工食品の過剰摂取を避けるのが望ましいとされています。

総じて、メタリン酸ナトリウムのアレルギーリスクは非常に低いものの、体調や体質に合わせた慎重な摂取が推奨されます。食品表示を確認し、体に合わないと感じた場合は医師に相談することが大切です。

メタリン酸ナトリウムの安全性

メタリン酸ナトリウムに対して、厚生労働省をはじめとする各国の食品安全機関では、使用基準を設けたうえでの利用を認めており、科学的根拠に基づいてその安全性が評価されています。

通常の摂取量であれば健康への影響は極めて少なく、メタリン酸ナトリウムの安全性は一般的に高いと考えられています。

メタリン酸ナトリウムの食品添加物の表示はどうなってる?

メタリン酸ナトリウムは、食品の品質保持や結着剤などの目的で使用される食品添加物であり、表示義務があります。

加工食品などに使用されている場合、パッケージの原材料名欄に「メタリン酸ナトリウム」と明記されるのが基本です。ただし、用途によっては「pH調整剤」や「結着剤」などの機能名で一括表示されることもあります。これは、食品表示基準において一部の食品添加物が用途名での表示を認められているためです。そのため、消費者が成分を正確に把握するには、製品表示を注意深く確認する必要があります。

特にリン酸塩の摂取制限が必要な方は、「メタリン酸」や「リン酸塩」などの記載にも注目することが大切です。

メタリン酸ナトリウムが使用されている食品一覧

以下は、メタリン酸ナトリウムが使われている食品一覧となります。

  • ハム・ソーセージ
    (肉の結着性や保水性を高めるため)
  • 魚肉ソーセージ・かまぼこ
    (プリッとした食感を出す)
  • プロセスチーズ
    (滑らかな口当たりにする)
  • インスタントラーメンのかんすい代替
    (麺のコシやpH調整)
  • 清涼飲料水
    (pH調整剤として)
  • 缶詰やレトルト食品
    (変色防止や品質保持のため)
  • 冷凍食品
    (冷凍焼けを防止し、品質を安定させる)

これらの食品には食品添加物としての機能が求められるため、メタリン酸ナトリウムが広く使用されています。購入時は成分表示を確認することが大切です。

まとめ

メタリン酸ナトリウムは、食品の品質保持に役立つ便利な食品添加物ですが、発がん性などの危険性について不安に思う方も少なくありません。現在のところ、適正な使用量であれば体に悪いという明確な証拠はなく、安全性は多くの専門機関で確認されています。

ただし、過剰摂取やアレルギー体質の方は注意が必要です。今後も情報を見極めながら、賢く食品を選びましょう。

田中
サイト管理人
年齢:26歳
性別:男性
居住地:大阪府

[ジェネリック医薬品の工場勤務]→[退職]→[WEB関連のフリーランス]。

自身が体を壊した経験から『オーガニック食品』や『オーガニック化粧品』に興味を持つ。現在はフリーランスとして活動中。
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